Pogara M

Mojalandのほうから来ました

寓話『N砂漠の幽霊』

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執筆の動機

  • オンラインでのコミュニケーションの原理を統一的に説明するための整理の場を構築するため。

世界観

  • この世界に点在する個室。その中に座っているオリゴ*1の何らかの思い*2が高まったとき、オリゴの幽霊(ゴースト)が「砂漠」に姿を現す。

砂漠とは?

  • 正式名称は“N砂漠”。
  • 抽象化・単純化された現実世界の断片が、写像される流動的*3な世界。
  • その一方で、非現実的な要素*4が設定されることもありうる。

砂漠の幽霊の特徴

  • 砂漠の幽霊には名前がなく、肉体がなく、まわりから姿が見えない。言葉を発し、視覚・聴覚的な情報は認知できても、ものに触れたり味わったり、においを嗅いだりすることはできない。

砂漠の幽霊の習性

  • 砂漠の幽霊たちは昼夜を問わず砂漠に集う。
  • 砂漠の幽霊には自分が気に入らない幽霊やアバターを攻撃する習性がある。
  • 砂漠の幽霊にはアバターのオリゴについての情報を探したがる性質がある。

砂漠の幽霊にはオリゴがいる

  • オリゴは現実世界に点在する個室の中に座っている。
  • オリゴの願望や未練が幽霊をつくりだし、砂漠にあつまる。
  • オリゴの願望や未練が解消されると砂漠の幽霊は消滅する。

砂漠の幽霊は姿を得てアバターになる

  • 砂漠の幽霊が何かのきっかけで姿形をえることがある。その姿はオリゴに似ていることもあれば、オリゴとはまったく別の形をしていることもある。
  • アバターは名前を持っている。
  • アバターにおいても、知覚の制約については幽霊と同様である。
  • アバターはオリゴの単純化・抽象化された願望を砂漠でかなえようとする。
  • アバターは仲のよいものどうしで群れをつくる。
  • アバターは時として喧嘩をする。
  • アバターが自分のオリゴの存在を他のアバター(とそのオリゴ)に察知させることは「失態」であり、「ざらっとした感じ」を与えてしまう。

*1:「今、ここ、私」からなる直示の中心。固有名(本名)で指定される対象。

*2:焦燥・矜持・倦怠・虚無・孤独、etc.

*3:それまでそこにずっと存在していたと思っていたものが消失したり、何もなかったところに突然あらたな構築物が出現したりする。

*4:モジャランドもこのN砂漠のどこかにあるという。